エノキダケイコの日常

映画、本、旅行のブログを毎日楽しそうに書いているエノキダケイコの、それ以外の日常生活やお知らせを書くブログ。どれだけ書けば気が済むんだ!?

再び豆を洗う理由

前に一度やってみたんですよ。コーヒー豆を洗う(焙煎の前に)

でもすぐに止めてしまった理由は:

  1. 洗ったほうが美味しいとは感じられなかった(私の味覚が鋭敏じゃないせいかも)
  2. よく乾かすのが難しい。冬に暖房器具の吹き出し口に置いたりすると早く乾くけど、春から夏は梅雨や台風で湿度が高いし、冷房の吹き出し口に置いてもあまり乾かない。
  3. デカフェつまりコーヒー生豆からカフェインを除く方法のひとつに「生豆から成分を水に抽出して、カフェインだけを取り出して他の成分を豆に戻す」という方法がある。…と聞いて、水洗いしたら旨味が出ちゃうんじゃない?と思った

再びやってみようと思った理由は:

  1. 洗うと薄皮がよく取れるので、焙煎するときに散らなくて楽
  2. 洗うとダメな豆がわかりやすくなる
  3. もしかして、カリカリに乾かさないで焙煎してもいいのかも。いやその方がよかったりして?

洗う理由の2番について詳しくいうと、私が焙煎するときっていつも焼きムラがすごく出るんです。ダメな豆にはいろいろあるけど、白すぎる豆はスカスカだし黒すぎる豆は硬くて冷たくて、どっちもいい焼き色がつかない気がしています。いまの私には、生豆を選別するスキルがまだまだ足りないから、ダメな豆が取り切れないんだろうなー。

水洗いするとダメな豆がわかりやすい理由は、軽すぎる豆は浮くことと、薄皮があるから見えなかった傷や形の崩れたのや色の違いが、はがれたことで見えやすくなることかな。

洗う理由の3番は、かるーくレンチンした豆でもあんまり焙煎時間が変わらないし、乾かしたほうが美味しいという実感もなくて「洗わない」と決めた自分の気持ちがグラグラしている、という状況です。

グラグラのまま、最後のタンザニア100gを洗ってみたら、薄皮がどんどん取れました。傷のある豆がたくさん見つかったし、白すぎる豆や水を全然吸わない硬い豆も取り除いたので、だいぶ減ってしまったけど、良い豆が残ったという誇らしい気持ち。。。いや、まだ、本当に残ったのがいい豆なのか?大丈夫な豆を捨ててないか、悪い豆がたくさん残ってないか?はまったく検証できてません。…これは、「捨てる豆だけ焙煎してみた」につながる流れだな…でも今までダメな豆全部捨ててしまったので、実験のためにこれからは残しておくようにします。

脱線しましたが、洗った豆は今乾かしてるので、「再び洗った豆を焙煎してみた」をしばしお待ちください。

ブレンド失敗と焙煎について

ブラジルサントスを「焦げないていどの深煎り」にして、ベトナムロブスタと1:1でブレンドして飲んでみました。

…やっぱりピンとこないな。ベトナムとブラジルを1:1で混ぜたという味しかしない。ロブスタの特徴のある香り。ブラジルはすごくよくある味で、コンビニとかファミレスの”安くて割と美味しいコーヒー”の味というイメージ。この2つは異質すぎて合わない気がする。

なんてことを色々試せるのは、家に4kg、5種類も豆があるおかげだな。今はまだ、それぞれの豆を単体でいろいろ焙煎してみて、豆の特徴を知りつつ、焙煎に集中してみるか…。

焙煎のことを言うと。友達にあげたタンザニアがやたらと好評だった。「友達スペシャル優遇」で7割くらい増しとはいえ、まあまあ飲める味になったのは、ひたすら弱火で焦がさないように煎ったのが良かったのかもしれない。深煎りを急ぐあまり強火にすると、備長炭みたいな味に(食べたことないけど)なってしまう。もともと浅煎りが好きで、浅煎りに合う豆だけ浅煎りにして売るコーヒー豆屋をやろう!と思って練習してるわけなので(それほど本気ではない)、自分にわかることだけやったほうがうまくいくのかもな。

というわけで、今日もタンザニア100g(あと残り100gだけだ)を、電子レンジで少し乾かしてから弱火で焙煎してみた。焙煎してすぐ飲むより3日くらい置くとおいしくなるというけど、やっぱりすぐに味見したいよね…。

もしかしたら、あんまり乾燥しすぎないほうがいいのかなー。前に生豆を洗って薄皮や汚れを落としてみるという実験をしたこともあった。味の違いは私にはわからなかったけど、焙煎中に皮が散らないと楽だし(洗わないとガスコンロ周辺が皮でまっくろになる)、カリカリに乾燥しないで焙煎した方が実は美味しい?などいろんな可能性を疑い始めてるので、次はまた洗ってから焙煎してみようかなぁ。

試行錯誤は続く。。。

ベトナムロブスター(※甲殻類ではない)とブラジル ①

私は生のコーヒー豆をとてもお安いところから取り寄せているので、1kg1000円あればかなりの種類が買えるんだけど、どれが特に安いのか見てみたら、ベトナム産のロブスタという種類の豆が1kg550円でした。スタバのトールラテていどの金額で、1杯12gとして88杯飲める!!

このお店って良心的で、どの豆にも率直なユーザーボイスを載せている。この豆については「マズイ」「不良豆が多すぎる」などのネガティブなコメントもありましたが、「いや、いけるかも?」という意見も。

すでにお気づきの通り、どのくらい不味いのか豆をレンチンせずにいられないほどの不幸なチャレンジャーなので、当然この豆を買ってみました。

コーヒー豆で王道なのはアラビカ種ですね。ブレンドやインスタントコーヒーは「アラビカ種限定」とうたったものがあるくらい。丸っこくて硬くてツルツルの、小石みたいなロブスタは、安いブレンドに使われるような豆なのかもしれません。

でも、ベトナムコーヒーは好きだ。豆をバターで炒めるから甘い匂いがすると誰かに聞いたけど、濃く淹れて練乳を混ぜて飲むとスイーツ(照れるな)みたいに美味しい。そういえば前に勤めてた会社では、席にベトナムコーヒー容器を置いて、用事で相談にくる人に振るまったりしてたな。(変なやつ)

など思い出しながら、焙煎してみました。なるべく深煎りにするのが妥当だろうと思っても、なかなか深くできないのが私だ。なぜならあまり濃いコーヒーは好きじゃないし、手煎りしてると焦げそうだから。

で、中深煎り程度で火を止めて、さっそく挽いて淹れてみました。

あれ……美味しい……。ぜんぜん不味くないです。そして、バターの甘い香りと聞かされていたのが、ロブスタ豆そのものの香りだとそこで気づきました。私この豆、好きです。何の問題もない。

でも実は、口に合わなかったときのために保険を打ってありました。ベトナム豆のコメント欄に「ブラジルサントスと1:1でブレンドすると、イリーみたいで美味い」と書いてあったので、ブラジルも買ってあったのですよ。(これも1kg645円という安さ)

なるべくエスプレッソ用っぽくなるように、煎って煎って…いつまでたっても黒くならないし、パチパチとはぜる音もあまりしないな…。私はそもそも、いつもガスコンロの火を最小にして煎ってるからか。最後パチパチっといってもらおうと思って火を少し強めたら、来ました来ましたパチパチ。でもなんか煙がすごい出てるので、慌てて火からおろしてお皿に広げて冷やし始めたけど、ちょっと手遅れっぽいな…焦げ臭いな…。

で、さっそくブラジルだけで淹れてみたら、なんか苦い。トーストを焦がしてしまったけどそのまま食べたときの味だ。…でもせっかくなので、特に黒い豆を選んで捨てて、もう少し飲んでみることに。

翌朝(今朝だ)、とうとう「ベトナム:ブラジル=1:1」で淹れてみました!

その結果は!

…やっぱ苦いな。苦いものを混ぜるとすべてが苦くなる。ベトナムだけで飲んだときのほうが美味しかったです。これではブラジルが気の毒だ。惜しいけど焦げ豆は捨てて(※65円分くらい)、今日帰ったらもう一度適切な煎りをやってみよう。

人生初のブレンド体験は失敗に終わってしまったー。

それにしても思うんだけど、イタリアンローストとかって焦げすぎじゃない?いや、お店で飲むのは苦いけど焦げた感じではないか。深煎り豆はカフェインが飛んで眠れなくならないというけど、何にしろ食べ物のコゲは老化を早めるって話もあるので、私はやっぱり、中煎りしかできない人間のままでいいや…(ほかは技術的にできない)

ベトナム&ブラジルは後日再挑戦します!

レンチン焙煎の豆は本当にマズイのか?

実験しないと気が済まない性格。

さっそく電子レンジだけでコーヒー豆を焙煎する実験をしてみました。失敗覚悟ですが、なるべくマシな結果になるよう、少しずつ少しずつ、弱く弱く、200Wで1.5分~2分を繰り返します。ちゃんと記録しなかったので何回やったかわからないけど、あっためる度に皿の上の豆をひっくり返して均一に電波が当たるようにしてみました。使った豆は、1kg買って残り300gまで飲んだタンザニア。今までのところ、まあまあ美味しいと友人たちが言ってくれている(友人なので50%くらい増しだと思うけど)豆です。

結果は、このありさま。(お見苦しくて申し訳ありません!)

f:id:enokidakeiko:20210623111511j:plain

レンジでチンしたコーヒー豆

まぁとんでもないムラ具合。真っ黒でツヤツヤで炭寸前です。あまりにムラがあるので、白い豆は捨てて黒い豆と茶色い豆を選り分けました。早速挽いて淹れてみます。

まず、「炭寸前」から。少量なので手挽きすると、軽い軽い。炭を挽いてるみたい(笑)。そして淹れてみたら……苦い。強いて正しい焙煎度合いにあてはめると、最も深い「イタリアンロースト」に近いけど、この苦さは豆と関係ない「炭の味」なので、無理に飲み干さずに残りはゴミ箱にGoです。ごめんねコーヒー豆。。。

次に、茶色の、一見すると中深煎りくらいに見える豆を挽きます。…重い。こんなに色づいてるのに、まるで生の大豆でも挽いてるように硬いです。こっちも炭と同じくらい、いやな予感…。口に含んだら「!」何だこれは。激マズではないです。でもいつもと全然違う味。香りはほとんどなく、最初に酸味と甘みが感じられて「美味しい」。でもその後に口に残るのは、なぜか苦みだけ。どんどん苦くなる。う~ん、なんだろうこれは。もしかしたら、電子レンジって食品の内側からその水分で温めるので、見た目が茶色でも内部がコゲちゃってるのかな。挽いたあとの粉の色も茶色のままで黒くはなかったけど、いい具合に浅いような、火が通りすぎてるような味です。結論として、後味が悪すぎるのでこれもNGです。

やってみると明確にわかりますね。「電子レンジでコーヒー豆は焙煎できない」という結論が出ました。今までのところ、乾燥だけならレンジでも効果があるので、今後も乾燥には使って行こうかなーと思います。

あー面白かった。

梅雨どきの豆の乾燥

生豆を袋詰めで買ってるんだけど、完全に外気を遮断したりしてないので、どうも湿度の影響を受けている気がする。いつまで焙煎しても、なかなか火が通らなくなるみたいなので。。

暖房を使う時期はめちゃくちゃ乾燥する部屋なので(室内の湿度20%台とか)、冬場は湿気の心配より乾燥しすぎて自分のノドの方がよっぽど心配なのですが、雨が続くと室内は50~60%台。人間にはいいけど、これからカリカリに焙煎しようとしている豆には良くありません。湿った豆はなかなか温まらないし、表面だけ焦げて膨らみません。

そこで乾燥させてから焙煎しようと思って、いろいろ試してみました。

エアコンの吹き出し口(今は送風か冷房)からの風が当たるところに置いてみたけど、ちっとも乾かない。やっぱり電子レンジかな…。でも、電子レンジで加熱しすぎると、直火焙煎の良さが出ない。乾燥焼きだけなら、一番弱くしてやってみよう。うちの電子レンジの一番弱いワット数は200Wなので、やってみたところ、たいがいの豆は2分くらいで乾くようです。豆に触ってみて様子をみながら、30秒、1分、とやってみます。豆の色が変わらず、乾いて温まった感じがするまで少しずつ温めてみます。

乾いた豆を焙煎すれば、焙煎にかかる時間が短く済むようだし、「長時間焙煎してもまるでハゼない」ということがないようです。

まだまだ実験はつづく。(逆に、電子レンジで温め過ぎたらどうなるのか、やってみたくなった!レンジでチンしただけの豆でも飲めるコーヒーになるのか。実験結果をお楽しみに。)

ドリップのやり方

最近、円錐型ドリッパーにハマって、もうメリタカリタは使わなくなってるのですが、先日コーヒーの達人(心のなかで勝手に「師匠」と呼んでいる)が自らハンドドリップしたコーヒーをいただく機会があって、反省したよ、という話(今日のエントリのサマリー、って意識高い記事の真似かなにかか?)。

とある場所で私は2週間に1回、生豆の選別などのお手伝いをしていて、作業終わりにそのコーヒーをいただいてるんだけど、そこのベテランの先輩が先日みずからカリタのペーパーフィルターでハンドドリップのお手本を見せてくれました。

もう、まるで教科書みたいきれいなドリップなんですよ。口の細いポットで、1しずく1しずくドリップすると、粉がふんわりと盛り上がってきて、きれいに泡立つ。しずくを垂らす手を休めずに、ダラダラではなくポツポツと、少しずつ少しずつ、ずっとドリップを続ける。コーヒーが下のポットに落ちるのと同じスピードで、根気強く、重いポットをずっと同じ角度で支え続ける。…そうやって淹れたコーヒーにはエグ味や渋みは感じられませんでした。

大事なのは、根気強く丁寧に淹れつづけることだ。

ちょっと勉強を始めたりすると、道具がどうだ、手法がどうだ、と新しい知識にこだわったりするのだけど、一番大事なのは、気を抜かないで、今淹れているコーヒーを最高に美味しく淹れることだ、と気づかされたのでした。師匠に感謝…。

 

NODA・MAP「フェイクスピア」を見てきた

友達がここ数年、宝塚にはまっていたので、ちょいちょい私も連れて行ってもらってたくらいで、自分でお芝居のチケットを取って見に行くのは久しぶり。誰かが初日の感想を「感動して大号泣」って書いてたのがSNSで流れてきて、興味がわいてきたので、まさかもうチケットなんてないだろうと思って見てみたら追加席が出てた。二階席の端っこ、パイプ椅子だけど「見切れ」もなく快適に見られました。場所は池袋の東京芸術劇場プレイハウス。

席は1つ置きかと思ったら全部入れてましたね。でも体温測定などは厳密で、チラシも置いてない。座席はたまに私みたいな追加席に空きがあるけど、ほとんどいっぱい。女性が8割以上。主役が高橋一生だからか…。

彼が主役だしタイトルが「フェイクスピア」だから、「スパイの妻」みたいに虚々実々とした魅力がいっぱいの皮肉っぽい笑える舞台かな、くらいに思ってたら、終盤に伏線のすべてが突然収束して、フェイクでもフィクションでもないノンフィクションのもつ恐ろしい力を見せつけられました。この事件をリアルに取り上げる内容だって知ってたら行かなかったかもしれない。その内容をそのまま流す番組をテレビでやったとしたら私絶対怖くて見られなかったと思うから…。それでも劇場には逃げ場がない。泣きに来たんじゃないのに…ってちょっと納得いかないところもあったけど、野田秀樹の思いは伝わってきました。美術館巡りが好きだった私が、アール・ブリュットを見るようになって名画にだんだん興味なくなってきた、というのにちょっと似てる気がする。

出演者について。白石加代子って本当に素敵。橋爪功もいい。高橋一生はきれいで女の人みたいだった。そして前田敦子はすごい!彼女の集中力と瞬発力は舞台向きですね。映画もいいけど、率直に言って、知らずに見たら「あのパワフルな劇団員の子、誰?」って思ったかもしれない。野田秀樹のスコーンと抜ける感じにも全く引けを取りません。

むき出しの生のものには何も勝てない。してやられた感じはあるけど、創作舞台としては、もう次がない、気もする。実際この先、舞台芸術ってどうなっていくんだろうね。

フェイクスピア | NODA・MAP 第24回公演