エノキダケイコの日常

映画、本、旅行のブログを毎日楽しそうに書いているエノキダケイコの、それ以外の日常生活やお知らせを書くブログ。どれだけ書けば気が済むんだ!?

特別展古代メキシコ マヤ、アステカ、テオティワカン@東京国立博物館 2023.7.26

このところ、見なきゃいけない展覧会が多くて困る。仕事一段落したので、ランチを食べに出て、今日なら行けるなと思い立って行ってきました。

時系列順にいうとテオティワカンメキシコシティ近郊)、マヤ(パレンケ、トニナ、チチェン・イツァ。ユカタン半島)、トルテカ(トゥーラ。メキシコシティ北)、アステカ(テノチティトラン、メキシコシティ近郊)。

私がテオティワカンに行ったのは2017年の年末。キューバに行くツアーがエアロメヒコのフライトで、メキシコ観光が1日付いていたので行ってきたという消極的な理由でした。ハバナ国営ホテルで0時過ぎまで「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ・バンド」の演奏を聞いて、ホテルに戻ったら寝る暇もなく起こされたのが3時、一睡もせずにテオティワカンへ直行して目を廻しながら太陽のピラミッドに登ったのでした。崩落の危険があるため、頂上の周囲に黄色いテープがぐるっと巻かれていたのを記憶しています。

予備知識ゼロで行き、帰って来てからも復習しなかったので、最後のチャンスだと思って真剣に展示を見てきました。

感想。昔の人たちの芸術センスが素晴らしすぎる。手のひらサイズの人型の工芸品が、どれもあまりに精緻で。ちょっとアジア人っぽい容貌の人たちが、ユニークな造形のカラフルな装束でそこに小さくいるのが、なんともいえず不思議で美しい。現代中国のアーティストの作品と言われてもまったく違和感ない感じです。

数十人~数百人のいけにえを伴ってピラミッドから発見された王妃の身体は、石室から体中まで全部真っ赤に塗られていて、その上にヒスイを組み合わせて作った仮面が載っている。なんとも激しい人たちです。発掘された本物の仮面や貴石が、赤い石室を模して展示してあるんだけど、ビデオやイラストでその説明を見た後、なぜか意外とこじんまりとして感じられて、本物の展示のほうが人がいなかったのがまた不思議な感じです。

ピラミッドは、登りたくなるのが人情で、頂上から見下ろすことに無性に満足感をおぼえるんだけど、重要なのはピラミッドの奥底の石室の方なんですよね。とんでもない重要なものや、信じられないくらい大きくて重いものをわざわざ運んできてくれて本当に感謝です。